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チキンラーメンとツタンカーメン

先日、ふと「チキンラーメン」と「ツタンカーメン」が似ていることに気づいた。あまりにも唐突に、降って沸いたかのように、気づいてしまったのだ。「あ、似てる」と思った。そして「これ、使える」とも思った。

こういう類の発見をしたときに僕が真っ先にやることは何か?それはググることである。どれほどの人間が僕と同じような気づきを得たのか。もっと言えば、このセンセーショナルな「気づき」を先駆者達はどのように表現し、そして「笑い」へと昇華させてきたのか。それを調べるためにインターネット上を奔走するのだ。

検索結果として表示されたのは取るに足らないものばかりだった。狩野英考の「ラーメン、つけめん、僕イケメン」に引っ掛けた「ラーメン、つけ麺、僕ツタンカーメン」といった形での使用が散見された程度で、その他には取り立ててチキンラーメンとツタンカーメンの関連性を笑いに結びつける記述は見受けられなかった。

がしかし、よくよく調べると下記の画像がTwitterやブログで流布されてごく一部で話題にされていたようだ。





ツタンカーメン
「お母さんこれ、チキンラーメンじゃなくてツタンカーメンだよ!」





これはパロディとしてはなかなか完成度が高いと思う。なにしろ手が込んでいる。チキンラーメンとツタンカーメンの語感的な類似に気づいた後、すぐに伝えたい衝動をぐっと堪えて、わざわざチキンラーメンの画像をツタンカーメン仕様に加工する手間と労力を考えるとそれだけで敢闘賞ものだ。

ちなみに、この情報は昨年12月にTwitterから発信されたものらしく、当時はそこそこリツイートもされたようだ。これらの事実を鑑みると、いまさら軽はずみな気持ちで「チキンラーメンとツタンカーメンが似ている云々」とはなかなか言いづらい状況であることを思い知らされる。

このように情報収集を経ていくうちに「チキンラーメンとツタンカーメンの相似性」が“使える”という意識は、僕のなかで急速に萎んでいく。自分のブログのネタにするには情報として脆弱すぎる。かといって日常生活においても、わざわざ自ら進んで「みんな、ちょっと聞いてよ!」と話題にするのもはばかられる。その結果、僕が今回の『気づき』を活用できるのはおのずと次のシーンに限られるのだった。

「対象ワードが会話で出てきたら、故意に聞き間違える」

会話のなかで「チキンラーメン」もしくは「ツタンカーメン」という単語が出てきた際に、すかさずわざと聞き間違えるのである。はっきり言って、これは鉄板。間違いなく笑いを取れます。ただし、ややウケです。ややウケ程度の笑いでよければ、ぜひ試していただきたい。

一方、絶対やっちゃいけないのは「故意に言い間違える」ことである。“聞き間違え”がリアクションの笑いであるのに対して“言い間違え”はアクションの笑いだからだ。おあつらえ向きの話題になってきたからといって血気盛んに「俺が好きなカップ麺はね・・・ツタンカーメン、あっ、間違えた!チキンラーメンだったwww」などと抜かすのは愚の骨頂である。その場の凍りついた雰囲気は「ゴメン、サーセン」では済まされないことだけは覚悟していただきたい。

ほら。
今まさに貴方が実感してるような、酷い空気になっちゃうんだから。
あー、こわいこわい。



(了)





[追記]
画像のネタ元が判明したのでいちおう記載。
ツタンカーメン以外にもパロディ画像がいろいろある様子。

『げんれい工房』架空製品

件の画像自体は10年ぐらい前に作られたものらしい。そんな画像を誰かが拾ったか見つけたかして、ちゃっかりツイートして、またそれをRTする人が現れて、って流れなんだろう。
まあ、なんの世界でも結局は「やったもん勝ち」だわな。




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ごぶ

シドニー・ゴブ(フランス代表FW)

「ども、ゴブです」





・・・。
ええと、出オチした感は否めないが、とにかくまあ、ご無沙汰です。
月イチ更新もままならない状況が続いてますが、ブログはいちおう継続予定。
とはいえ、やっぱり今の時期は“ワールドカップ脳”全開なのである。

20:30、23:00、27:30。

この3つの時間の区切りで生活のリズムを刻んでいる。
それが現在の俺の生き方だ(キリッ
なんだけど、ひとつ勝手を言わせてもらえば、27:30の試合。

これ、2時間ほど前倒しにはできんかったのかね?

まあ、もともとチャンピオンズリーグとか欧州サッカーの試合はこの時間帯に行われるから違和感はない。
ないけれど、23時の試合を見終えた後の試合待ち、である。
同じように2試合続けて観てる人なら解ると思うが、25時に終わってからのこの「2時間半」が非常に辛いのだ。

この時間帯にいちど寝ると、まず起きられない。
「夜中に2時間半仮眠する」は「ついつい朝まで寝過ごす」と同義だ。

なので眠気を我慢しつつ、中途半端な時間を潰す方法を考えてみた。
考えてみたけれども、深夜の2時間半ってつくづくやることがない。

ほんとね、エロ動画をDLするくらいしかやることがないのである。
こればっかりは自分でも、どうしようもねえなあ、と思うんだけど。
特に最近は「ウェイン・ルーニー流出物」っつうの?あれに興味深々。

そんなわけで。
ワールドカップとワールドカップの合間にCカップやDカップの毎日です。



(了)





追記)
ちなみに、4年前のドイツ大会のときも散々観て熱狂したっけなあ、と遠い目で当時のブログ記事を遡ってみたら、ブログ上ではワールドカップには一切触れておらず、こんなことしか書いてなかった。
まさかのウンコ話、しかも連作。
ま、共通するのは下ネタってことだけか。




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MY GW 2010

先月28日の時点で判っていたのだ。
昨日(5月6日)までにやっておかなければならない仕事があるのは。
連休明けの朝までに絶対にやらねばならない案件だったのだ。
でも、28日の時点では「30日があるさ」と思っていた。
連休前になんとか済ませられると思っていたのだ。

でも、30日はなんだか早く家に帰りたかった。

30日ってほとんど休日出勤みたいな雰囲気だったから。
会社にいてもなんだか居心地が悪かったし。
浮き足立つってこういうことかな、って。
いつもより早い時間に帰社しながら「ゴールデンウィーク中にやればいいや」と思ってた。
むしろ「これは連休のまとまった時間にじっくり作りこむべき案件だ」くらいに思ってた。

で、ゴールデンウィーク(5連休)。

まず、土日は家族サービスに費やした。
潮干狩りに行き、サッカー観戦で発狂した。
ボンゴレハンティングは捕獲しまくりの潮吹かせまくり。
暗所に連れてってオラオラ!って気分はすっかりテクニシャン。
サッカー観戦についてはノーコメント。
3-0から負けるってどゆことよ?
土日終了。

月曜は五連休の折り返し地点。
この日あたりから仕事のことが脳裏をよぎる。
なにしろ昨日(5月6日)までにやらなければならない。
でも「まだ月曜だよ?」と耳元で声がした。
嗚呼、いいとも観ながらグダグダ過ごせる喜びよ。
月曜終了。

火曜は墓参りに行き、嫁の実家でのんびり。
焦燥感はあったが「まだ明日があるさ」と思っていた。
いつものカレンダーで考えると土曜みたいなもんじゃないか。
あと残り一日、丸々残ってるありがたさよ。
火曜終了。

そして、一昨日の連休最終日。
思いのほか朝早く起きすぎた。
「もう今日しかない」「今日こそ仕事しないと」
仕事を意識し過ぎたのか、いつもよりずっと早く目が覚めた。
いつも早起きの子供たちの相手をしてたら、あっという間に昼。
おっと、いかんいかん。仕事しないと。

でも、子供がいる場所ではとてもじゃないが仕事なんて手につかない。
夜やろう。
子供たちが寝静まってから集中してやればいいや。
そのためには寝貯めだ。カンタービレだ。
ってことで、昼寝した。寝る寝る寝るね。

夕方、子供に叩き起こされる。
忘れてた、息子とサッカーする約束だ。
近くの公園で小一時間、みっちり汗を流す。

あ、こっちも忘れちゃならん。
横浜FC、アウェイの水戸ホーリーホック戦。
スカパーに加入してまで観たいのだ、サッカーJ2のゲームを。
一時期、ホームスタジアムの近所に住んでて、影響受けちゃって。
すっかりサポーターなんだけど、水戸まで応援に行く気概はない。
申し訳ない。なのでテレビ観戦。

で、試合は負け。完敗。
日曜の逆転負けには発狂したが、この日はテレビの前で声も出ず。
がっかり、ぐったり。

おや?眠い。

時計は21時。
仕事しないと・・・
でもまだ子供たち起きとるがな。
いっそ、いまから会社行こうか?
うーん、でもなあ、いま行ってもなあ・・・

徹夜してやればいいか。
じゃあ、もうちょっと寝貯めしよか。
再び、カンタービレ。

で、気がつけば24時。
おお、日付のうえではリミットの5月6日じゃないかよ。
仕事はいまだに手付かずの状態だ。

さすがに、かなりまずいと思いはじめる。
と同時に、いまさら焦っても仕方ない、とも思う。
こういうときは冷静かつ客観的に事実を再確認することが肝要だ。

・明日(5月6日)の午前10時までに、仕事を終えられればいい。
・いま、5月6日午前0時。
・やるべき仕事の分量は、当初はだいたい丸2日かけてじっくりやろうと考えていたけれども、よくよく思い直してみると、集中して超頑張ったら6時間もあればできると思う。

てことで、目覚まし時計を午前2時にセットし直して寝ることに。

ところが、いざ2時に目覚ましが鳴ってビックリ。
夜中の目覚ましって、ほんと体に良くないよね。
周りが静かすぎて、ことさらに音が大きく聞こえるもの。
悪いことしてないのにこそこそするのも居心地が悪いし。

ていうかさあ、もうあれじゃない?
朝イチで会社に行って、んで会社のデスクでやればよくね?

始発電車で会社に行けば、始業時間まで4時間くらいあるし。
超絶ウルトラミラクル頑張れば、できないことはないっしょ。

ということで、目覚ましを午前4時にセットし直し。

4時に起きたら、小鳥がさえずってた。
爽やかな朝だ。

大型連休明けって、休みのあいだの疲労感が体に残るけど、その一方で「よーし、今日からまた仕事頑張るぞー」って気分になるよね!

って、ならねええええええええええええええ。



+++



以上が、連休明けの週(5月7日)に更新しようと思っていたブログ記事だ。

それをなぜ、いまごろになってアップしてるかっつうと、記事に出てきた例の仕事、あれ、いまだに終わってないんです。どんだけwwwwwwwwwww

横浜FC、今日も負けたしorz

なんかもう、あれだ。
こんど生まれ変らねばならないのなら、私は貝になりたい。

潮とか、吹いてみたい。



(了)




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iPhone

さいきん、携帯電話をiPhoneに替えまして。

大学からずっとDocomoのお世話になってきたが、ここに来てそろそろiPhoneかな、と。
坂本龍馬も「iPhoneの夜明けぜよ!」と。
アメリカの大統領も「Yes,I Phone!」と。
老人の新党も「たちあがれⅡPhone」と。
周囲の環境やら流れやら勢いやらもあって、携帯キャリアを乗り換えてまでして手にしたiPhoneである。
直後に『SIMロック解除へ』なんていう報道もあって、なにそのタイミング?で正直ちょっと涙目だけど、それはまあいい。

惹かれたポイントは多々あるが、なかでも日本語表記にはグッときた。
なにしろ「アイフォーン」である。
みんなしてアイフォンアイフォン言ってるけど、違うんです。あなたとは違うんです。

Marlboroの正式名称が「マルボロ」じゃなくて「マールボロ」なのと似たようなものか。
と思ったら、Wikipediaによれば「アイホン」という会社が昔からあって、日本ではiPhoneは「アイフォーン」と書くことになったそうだ。ふうん。
アイフォーンのおかげでアイホンという会社を知ったし、アイホン株式会社はインターホンなどの製造販売を行う電気機器メーカーで、インターホン業界でナンバーワンのシェアを誇る優良企業であることも知ることができた。
そういう意味でも替えてよかったな、と。

ただ、基本的な使い方も把握しきれてないので、要領も容量もまだまだ宝の持ち腐れ状態。
でもまあ、逆にそういう初々しい時期だからこそ、こういう機能があったのかー、こんなことまでできるのかー、すげー、ほげー、もげー、と新しい発見が日々あるわけで。
昨日も、はじめてメモ帳機能を使おうと思って立ち上げてみたら、ゲーム目的で勝手によくアイフォーンをいじっている息子(7)が残したらしいメモを発見して驚いた。



「火屋補な脂や納屋にやカバラや高さ等油や似たの丹羽まな等油や納屋なら生かな縄なゃまなのや名和ニラや生に炉な名やわやによユナ油ぬ野暮な名や練やなりのやに鞘に野球ぬ夜泣きアナ日田名は似家やなね納谷沼や地は中油やバヤは那覇やラマ朝方なな妾なや納屋高にさらう名油等やなら簗や名ヘリに寝よな納屋をやらなかな油を根になあに名根にゃ綾カナカや旅顎や原田かな夜話腹やぱやぱやに似たケリな名や名補やネタで名根費や手やあなた庫ぬ腹名はにゃぬ生な簗やは谷保まなねばやな名やぱやぱや、名や早場油はリナ早田は簗床にかぬたのラナ今後のリラ腹よ転ぶ金谷後、原沙也名や名や名犯借り手ぞだそけりかに非無期な非非ヌプリラナ屋根屋をかか原八重等や顎費なあ雛過疎なだけ火屋さ奈良油皿屋かは中屋根等彼方は山名、若葉かな機屋は似ねは、名や練らなだそ仲間かなあさやさやかは似からなら中はNASA棚屋家屋ならこぬや名補中に等や那覇や金谷はラナ補な屋根ケリ庫やこなす那覇屋家や名は空屋かは泣かさなまた合おうね?
ヤンー目でねねのゆちほなはなはかなねて弱けねぬつてねねねむ屋ぬ縄屋はた加悦盛んにさわか屋納谷サナ補面柔油柳ねねねねねねぬ気あら煮わね骨小谷野弥子圧がこねえて名や粥のあかそお湯はなのな萱ね。田畑名や綾チマが彦や輝けや声なさにコニカに似にゃ名や訳油杣の二個に疎なカピバラはやけ若葉麻帆タラ家やひなた油ねね似たなげよを田谷鹿野タケ屋さんボナや萱ね。田畑名や綾チマが彦や輝けや声なさにコニカに似にゃ名や訳油杣の二個に疎なカピバラはやけ若葉麻帆タラ家やひなた油ねね似たなげよを田谷鹿野タケ屋佳代屋んな他わはや生粥ぞぬそこそこ屋な毛蟹のやりたのな濾過マゾ屋家や皿朝似た阿蘇だそげに七にゃの何かの根等曽田NASA屋ハイにね細なボナ屋に頬に名は名や火屋はのね名油なあやごホタ庫や書かます」



飽きもせず、こんな長文よう打ったな。



ちなみに。
本ブログをなかなか更新できないのもアイフォーンの影響が大きいと思うし。
アイフォーンに替えてからtwitterとか2ちゃんねるを眺める時間が増えたし。
なんだか食欲も性欲も以前よりだいぶ旺盛になってきてるみたいだし。

とにかくいまはもう、アイフォーンを手にしてないと夜しか眠れません。



(了)




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サブウェイ

そうそう、このまえ近所の坊さんがすげえ派手な色のを着ててさー・・・





って、それは作務衣(さむえ)!





というわけでサブウェイの話です。
サンドイッチ屋の『SUBWAY』。

会社の近所にあるから、たまにランチで利用するんだけど。
あそこは他のファストフード・チェーンとは違う、独特の空気感を感じる。
「Hi!アメリカからやって来たYo!」っぽさが根強く残ってるっていうか。
店員と客のコミュニケーションを大切にしてる気がするのだ。
オーダーメイドで作ってくれるのはすごく嬉しいんだけどさ。

サンドイッチ1個注文するにしても、いちいち面倒なのである。

パンの種類を選んで、トーストするかどうか選んで、はさむ具を選んで、好きな具を多めにして、嫌いな具を抜いて、ソースを選んで・・・ってもう、聞かれては答え、聞かれては答え、の連続。
Q&Aのやりとりがハンパない。
問答無用の勢いで問答させられるのだ。

ちなみに俺がよく行く店は、ロケーション的に外国人客が多い店で。
ロングサイズのサンドイッチを頬張るガイジンリーマンをよく見かけるし。
店側も外国人スタッフを店員に雇ってたりする、そんな店なんだけど。

つい先日も、その異国情緒たっぷりのSUBWAYに行きまして。

昼どきで混んでてオーダーの列が出来てたので、最後尾に並んだら。
案の定、すぐ前がガイジン(中年のおっさん)で。

でもその人はいつも店に来るような『ワタシ、海外赴任中デス、ニッポンノ女は最高デス!』系じゃなくて、ガイドブック片手にでかいリュックしょってたから、たぶん観光客だろう。

「観光旅行で日本に来てまでサブウェイかよ」と思いつつ、でも自分も海外旅行に行って日本食を食べたりするからその心理はわからんでもないなー、と思い直したり。

そんなこんなしてるうちに、その外国人観光客の順番になったんだけど。
「次のかたー!」って呼ばれても、どうも彼は気付いてない様子。
だけど、よくよく見ると気付いてないんじゃなくて解ってないようなのだ。
日本語が全くダメで「次のかた」が理解できずに「what?」みたいな反応になっとるのである。

結局、店員が「どうぞどうぞどうぞ」とダチョウ倶楽部ばりのジェスチャーで呼びよせて、ようやくご理解。
んで、例のQ&A合戦をはじめたのだが、店員も店員で英語があまりできないらしく、観光客のオーダーを何度も聞き返してて。

なんかまごついてんなー、って思ってたら、今度は「ツギノカター」ってカタコトの日本語が聞こえてくるわけです。
で、声のほうを見たら外国人の店員さんが俺を呼んでて。
「ナニニナサイマスカ?」みたいなカタコトの日本語で接客をはじめたのだ。

こっちは純正の日本人だから普通に日本語でオーダーするんだけど、その店員は日本語があまり上手じゃないみたいで俺の言うことに「what?」みたいな調子でいちいち聞き返してくるもんだから、こっちもこっちでまごついちゃって。

オーダーしながら、これって変だよな、と思ったわけです。



「おれがあいつであいつがおれで」じゃね?



往年の『転校生』じゃあるまいに。

店の思惑からすると、外国人客の接客をするのが外国人店員で、日本人客には日本人店員でしょうよ。
接客ローテーションの都合上そうなったんだろうけど、そのへんは上手く対応してほしかったなあ、と。

結局、外国人観光客も俺もオーダーに時間がかかっちゃって、サンドイッチ一個買うのもひと苦労。
店を出たときに偶然、その彼とばったり出くわして、向こうが「お互い、買うのに苦労したねえ」みたいな感じで首をすくめてきたから、こっちも「ほんと、まいっちゃうよねえ」的なノリで同じように首をすくめたんだけど。





どうやら彼は、たんに寒くて首すくめただけだったっぽい。





うそーん!

彼のアクションに応えるように首すくめた自分が無性に恥ずかしくなって。
「うわあ、穴があったら入りてえ!」って思ってたところへ、店のすぐ前に地下鉄の出入口があったんで迷わず潜り込みました。



(了)




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息子の必殺技

※今回は「すべらない話」っぽく読んでもらえると幸いです。

***


うちの息子がね、今週で7歳になりまして。

先月に新型インフルエンザで40度の熱出したときは一瞬どうなることかと思いましたけど、まあ、それもおかげさまですぐに治って、いまんとこ順調にすくすくと育ってくれてまして。

でも、すくすく育ってるってことは、だんだん漢(おとこ)の要素を備えつつあるってことでもあるわけで。

だいぶね、パワーが強くなってきてるんです。

まあ、力がついてること自体はわかりやすい発育のバロメーターですから。

男親としては、その成長ぶりに目を細めたいところなんですけども。

でも実際に本気でかかってこられると、正直もう、だいぶきついんです。

小学生のパンチなんて…とお思いかもしれないですけど、たるんだ腹の、特にみぞおちあたりにグーパンチとかね、結構ハンパないんですよ。

いちおうそれでも、痛みをグッと堪えて「まだまだだな」みたいな対応はね、僕もするんですよ。

ほら、父親の威厳を保たないといけないじゃないですか。

でも、みぞおちにグーパンチもらったりしたら、本音言うとね、成長に目を細めるどころか涙目なわけですよ。

だいたい子供って加減を知らないでしょ?

毎回毎回、全部のパンチやキックがフルパワーですから。

「熱血パンチ!」とか「ダークトルネード!」とか「エターナルブリザード!」とか、お気に入りのアニメに出てくる必殺技を叫びながらね、全力で向かってくるんです。

だから僕もね、息子が何か叫びながら近寄ってきたら意識的に腹に力を入れて備えるようにしてまして。

そしたら最近は息子も息子で、アニメの技じゃ物足りなくなったのか、僕がいつも平然を装ってるから効き目が弱いと思ったのか、そのへんはわからないですけど。

なんかね、オリジナルの必殺技みたいなのを編み出すようになってきたんですよ。

俺だけの必殺技!みたいなのをね、ちょっと誇らしげな、自信ありげな顔しながら、こっちに向かって来るんです。

とは言っても、まだまだ子供なんで、その必殺技もたかが知れてて。

「スーパー○○」とか「××クラッシュ」みたいな感じで。

自分が聞いたことのあるカタカナの単語を、それっぽく組み合わせてるだけみたいなんですけどね。


でも、、、この前、びっくりしたことがあったんです。


休みの日に僕がパソコンしてたら、息子が遊んでくれーってやってきて。

面倒くさいなと思いながら適当にあしらってたんですけど、息子がいつものように握りこぶし作って戦闘モードになるもんだから、仕方なく僕も立ち上がって仁王立ちして。

そしたら息子はノリノリになって「新必殺技、受けてみろ!」みたいなこと言い出して。

こっちも「受けて立つ!」みたいな感じで調子を合わせて、腹にぐっと力入れて構えたんです。

息子、その新必殺技によっぽど気合入れてたんでしょうね、これまでにないくらい猛然と殴りかかってきたんですけど、

そのときに「これでも喰らえ!」つって大声で叫んだ技の名前がね、、、

これ、まじですよ、、、















「ドラッグストアー!!!!!」















だったんです。


たぶん、本人からしたら、相当強そうな言葉に思ったんでしょうね。

たしかに音の響きだけみたら「ドラゴンファイアー」あたりとそんなに変わらんしね。

それ聞いた瞬間、僕、あんまり面白くて、腹に入れてた力が一気に抜けちゃって。

もろに受けたパンチがみぞおち直撃したもんだから、リアルに悶絶してしまいまして。

そしたら息子、本気でうずくまって痛がってる父親を見て、さすがにちょっと心配になったんでしょうね、



「パパ、なんかお薬いる?」



いらんわ!



(印)




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散髪

先週、髪を切った。
久しぶりにばっさり切ったのですっきりした。
いつもは美容師さんにイメージだけ伝えて後はお任せで切ってもらうことが多いのだが、今回はある思惑があった。

「小栗旬みたいにしたい」

いや、その、別にね、憧れとか、そういうのじゃなくて。
じつは、このところずっと気が滅入ってて「こりゃあ、なんか気分転換でもしないとなあ」と思ってたところに、はたとイケメン4人組の例の整髪剤の広告が目に留まったのだ。

妻夫木聡、小栗旬、瑛太、三浦春馬。
いかにも力入れてます的なキャスティングを眺めながら、一番短髪だった小栗にロックオン。

「ひさしぶりに、これくらいざっくりいっとこか」

いま振り返れば、まるで失恋したての女子のようで恥かしいが、まあ、それくらい精神的にまずかったんだと思う。


かくして、髪を切ることにした俺は、さっそくドラッグストアへ入って『FOGBAR』を購入。
ついでに、参考ツールとして、ラックに置かれた4人の写真が載ったミニ冊子もゲット。

あとは美容師に「こんな感じで」とオーダーすればいいだけ、のはずだった。

しかし現実はというと、当日、肝心のミニ冊子を持って行くのを忘れ、

俺「ええと、あの、さいきんの小栗旬の、、、」

美「ああ、さいきん髪切りましたよね、小栗旬」

俺「そう、それで整髪剤の、ほら」

美「はいはい、あの小栗旬ね、たしかうちにある雑誌にも、、、」

俺「あ、別にいいですよ、だいたいの感じで、、、」

美「(アシスタントに)最近の髪切った小栗旬が載ってる雑誌、あったよね?」

ア「え?」

美「小栗!小栗旬!」

ア「あー、小栗旬すか、あれはたしか、、、」

美「そういえば小栗旬も、結構切りましたよねー」

俺「え?あ、ああ、そうすね、、、」

ア「あったあった、小栗旬、ありましたー!」

美「あー、これこれ。この小栗旬の感じで?」

俺「あ、はい・・・」

フロア中に響きわたる『小栗旬』の連呼。
男性客は俺ひとり。

「うわぁ」である。

他の女性客たちが鏡越しに寄せるチラ見の視線が痛すぎる。


それでも参考資料を探し出した甲斐あって、全体的な仕上がりはかなり小栗旬っぽくなった。
もちろん、あくまでもヘアスタイルだけ、だけど。

それでも鏡に映る自分を見て、思わずにんまり。
数年ぶりの短髪だけど、なかなかいけるじゃないか。

頭のなかでは例のCMの「デケデンデンデンデンデン♪」が流れる。
もしかしたら帰り道ではスキップなんかもしてたかもしれない。


で。
家に帰ると開口一番、妻に言われた。





「なんか、韓国の兵隊みたい」





がびーん!

一気に、シュンとなりました。。。

せめて、兵士呼ばわりするなら日本兵にしとけよ。



(了)




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帰省せず猛省中

お塩さんやらのりPやらが相次いでタイーホされる、というセンセーショナルなニウスで世間がてんやわんやだ。

それぞれが単独でも相当濃い内容にも関わらず、幸か不幸かネタの中身まで被ってしまうという由々しき事態。

ブロガーと呼ばれる天然記念物たちにとってみれば、書くネタに困らないラリパッパ特需ともいえる状況であり、おそらくは猫も杓子も鉄格子の中でションボリしてる二人について勝手な私見を書き散らかしていることだろう。

だのに、僕はいっこうにネタにする気分にはなれんのである。

否。

自分にはネタにする資格など無いのであります。

自分は、彼らと同じ穴のムジナなのであります。



じつは、捕まつちまいまして。。。



自分は不器用ですから、、、

とか、おどけてる場合じゃなくてですね・・・。

本気で、真面目に、リアルな話。

お縄を頂戴してしまったのである。



例の、ほら、スピードっていうんですか?

あれをですね、バッキバキにキメてるところを、みごとに。

ええ・・・いわゆる、現行犯っていうやつで。



旭山動物園まで、ほんのあと数キロメートルってとこだったのに、、、



初めての免停。

初めての供述調書。


「急がば回れ」とは昔の人もよく言ったもんだ。

みごとにそのとおりだったもの。

ていうか、むしろ「急がばお巡り」だった。


「楽しいはずの家族旅行が一転、、、」なんてフレーズをワイドショーやなんかでたまに聞くことあったけど、まさにそれ。

結局、楽しみにしていた旭山動物園を目前に1時間ほど時間をロスし、10万円以下の罰金という金銭的なロス、家族の視線は「なにやってんだよお前、コロス」、取締警察官からしてみればきっと「ちょwwwおまwww、ワロスwwwww」、そしてなにより“前科者”になったことによる社会的信用のロスト。

茫然自失、とはまさにこのことだ。


なので、やっと着いた旭山動物園だったけど、何を見たって無感動。

でっかいマナコが筒の中をを行ったり来たりしてたなあとか、ホームレスみたいな人が上手にうんていしてたなあとか、全体的に記憶がおぼろげ。

頭が真っ白になっていたせいか、熊もなんか白っぽく見えたし。

唯一、鮮明に覚えているのは、水中で素早く泳ぐペンギンを見た子供が「陸では歩くの遅いけど水の中だとスピード違反だね!」と瞳を輝かせていたことくらい。

“行動展示”を謳いながら、じっさいには餌の時間にならないと全然行動してくれない動物たちをぼんやり眺めながら「俺は檻の中に入らなくて済んだだけましだったのかも、、、」なんて思ったり。

もはや己の比較対象が人間ですらないことに愕然としつつも、動物園のそばでネズミ捕りにひっかかった自分は愚かなドブネズミなのだと気付いた。


まあ、文字通り『トリップ』してたからなあ。

たしかに若干テンションも上がってたしなあ。


にしたって、そんなのが理由にならんことは百も承知。

こうして実際に当事者になってみると本当に痛感する。

スピード違反はだめ。ほんとうに、ぜったいに、だめ。


というわけで、今回の家族旅行を総括するならば、

「無違反ではなかったけれど、無事故で旅を終えられてよかった」

そう思いたい。

ていうか、そう思うしかない。


人生とは、そんな下方修正の連続なのかもしれない。

もちろん、今後は車の速度も下方修正する所存です。



(了)




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エヴァ

◆<ヱヴァンゲリヲン新劇場版>第2作「破」 早くも動員100万人目前、興収は13億円

<ヱヴァンゲリヲン新劇場版>第2作「破」 早くも動員100万人目前、興収は13億円
(7月6日19時36分配信 毎日新聞)


6月27日に公開された劇場版アニメ「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」(庵野秀明総監督)が5日までの9日間で、観客動員数98万人を突破、興行収入13億円を超えたことが興行通信社の調べで分かった。



『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』が話題になっているらしい。らしい、と距離を置いたのは僕はヱヴァンゲリヲンについて興味がないからだ。「まったく知らない」と言ってもいい。いや、まったくってことはないか。ずっと前にパチンコ台でストーリーの触りは知ったので。いずれにしても僕のエヴァに関する情報ソースはパチンコ台のみ。なのでやっぱり「まったく知らない」と言っていい。

こういったエンタメ系の話題に関しては、趣味が違う、世代が違う、と避けて通ればいいだけなんだけど、さすがにこれほど社会現象化しているとなると、さすがに目を背けてばかりもいられない気がする。

逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ・・・

というわけで、エヴァに関して無知な僕なのだけれども、無知なりにどうしてこんなに盛り上がってるのか考えてみたい。


まず『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』は、かつてのTVアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』を元にした新しいシリーズである、ということ。

新設定や新キャラクターが登場したり、前作では明かされなかった「新たな真実」が描かれるなど、ファンにとっては楽しみがいっぱいだ。さらに、まったく新しいシリーズとして結末もまったく新しい内容が用意されているというから、盛り上がらずにはいられないのはよくわかる。

だが、そんなことより本当に注目すべきはタイトルだ。



エヴァンゲリオン → ヱヴァンゲリヲン



「エ」と「オ」がそれぞれ「ヱ」と「ヲ」に変化している。僕は、この旧仮名遣いこそがじつは肝なんじゃないかと睨んでいる。

TVシリーズの企画当初にボツになった案を採用したそうだが、この“あえての古めかしい表記”にファンは心をくすぐられ、期待感が高まっていった、と推測する。「オタク」が「ヲタク」と表現されて市民権を得ていった感覚に似ているかもしれない。

僕が思うに、テレビシリーズの成功もタイトル表記が『新世紀エヴァンゲリオン』だったからこそ、だ。これがもし『新世紀エバンゲリオン』だったなら、あそこまでのブームにはなり得なかったのではないか。

文字としては、Evangelionの[va]を[バ]ではなく、正式な発音の[ヴァ]と表記しただけだが、当時はそれでもかなり画期的なタイトルだったように思う。


なんとなく“かっこよさがアップしてる感じ”がするもの。


あくまでも、なんとなく、だ。実際には別にそれそのものが格好良いわけでもないし、ちょっとした文字面の遊び、こだわりに過ぎない。だけれども「あー、あのへんの層がなんか好きそう!」「はいはいはいはい、そっち系のあのテイストねー」といった感慨を抱くこともたしかだ。

そもそも、それまでのロボットアニメといえば、ごく一般的なカタカナ表記を用いたタイトルが普通だった。『マジンガーZ』しかり『機動戦士ガンダム』しかり。それがいきなり『エヴァンゲリオン』である。しかも、略して『エヴァ』ときたもんだ。当時の二足歩行生物たちが、妙なタイトルに違和感を覚えつつ惹かれていったことも頷ける。


『エバ』


これではどうもだめだ。ダンシング・クイーンかっつうの、である。

エバ → エヴァ → ヱヴァ

こうやって比較すると“かっこよさがアップしてる感じ”は歴然だ。繰り返すけれども、このかっこよさは“なんとなくのかっこよさ”であって、特別な何かを意味しているわけではない。ないんだけど、やっぱり「かっけー」「おもしれー」「やべー」の一因になっていることも、これまた否めない。


なので僕としては、この“かっこよさがアップしてる感じ”を別のところでも応用しない手はないと思う。もしかしたら、いまはくすぶっているものでも、この変換によってなんとなく“かっこよさがアップしてる感じ”がするんじゃなかろうか。

たとえば、こんな感じだ。



+++



・すっかり「べビーシッター」の名に取って代わられた職業も、ちょっとした変化でオサレな響きに。



【ウヴァ(乳母)】



+++



・美味しいけど食べるときに手がベットベトになる名古屋名物も、あっという間にスタイリッシュに。



【テヴァ(手羽先)】



+++



・漁業関係者の「心意気」や「絆」を力強く歌い上げる熱い演歌歌手も、すっかりクールな印象に。



【トヴァ(鳥羽一郎)】



+++



とまあ、いろいろこじつけながら騙し騙し書き連ねてきたわけだが、結局のところ今回もっとも声を大にして言いたかったのはこれ。



「柳葉」を「ヤナギヴァ」って書くと、なんかエロい。



(了)





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マイケル・ジャクソンの存在感

◆「存在感あった」=M・ジャクソンさん死去に麻生首相

「存在感あった」=M・ジャクソンさん死去に麻生首相
(6月26日20時7分配信 時事通信)


 麻生太郎首相は26日夜、米国のポップス歌手マイケル・ジャクソンさんが死去したことについて「スーパースターで、存在感がある歌手だった」と述べた。首相官邸で記者団の質問に答えた。



記事にぶらさがっているYahoo!のコメント欄の上位には至極もっともなことが書かれているが、こういう類の質問ってのはもう、記者団として決まりごとになってるんだと思う。

「時事ネタはとりあえず聞いとけ」が規定路線なのだろう。

それがいくら取るに足らない情報だとしても。

「総理、マイケル・ジャクソンさんが亡くなりましたが、ひとことコメントを」って聞かなきゃならない空気が流れているにちがいない。

問題は、記者団の中でいったい誰がそんな「おばかな質問」をするか、だ。

どの記者にしたって、いちおう総理大臣の番記者だからエリート揃いのはず。

にもかかわらず、そのエリート集団のなかで、なぜかしら芸能レポーターの真似事みたいなことをする役回りの人間がいる。

推測するに、彼(または彼女)は望んで質問したわけではない。

他の記者や会社からの圧力で「聞かざるを得なかった」だけなのだ。きっと。

だが、結果的にはYahoo!のコメント欄で吊し上げられる羽目になる。

それはおそらく若手の番記者だ。

首相付になって日が浅い記者が、損な役目を担わされるのである。

「よーし、政治の最前線で、生の声を国民に届けるぞ!」

夢と希望と使命感を持って職務にあたろうとした矢先、いきなりベテラン記者から告げられる。

「お前、今日、マイケル・ジャクソンの話聞け」

「え?」

「え?、じゃねえよ。マイケルのネタ振れっつーんだよ」

「俺すか?俺がそんなこと、、、聞くんすか?」

「お前しかいねーだろ。ローゼン閣下だったらぜってー食いつくから」

記者は当然のごとく、こう反論したことだろう。

「でも、そんなこと聞いて意味あるんすか?意味なくないすか?」

しかし、ベテラン記者は一見もっともそうな意見でそれっぽくいなす。

「雑談のなかから本音がぽろっと出てくることもあるんだよ」

また別の年配記者も、なんとなくたしなめる。

「お前んとこスポーツ紙もあるだろ。そっちにネタ提供してやれ」

みたいなことなのかもしれない。

お偉いさんの番記者になった誰もが一度は通る道、悪しき慣例として、無意味な質問をするのが若手番記者の責務になっている。そう思いたい。

でなければ、いまの時期に麻生総理にマイケル・ジャクソンの訃報について話を聞く意味がわからない。


ともかく。

事実として、政界がかなり重大な局面を迎えているにも関わらず記者団は首相に話を振った。

「総理、マイケル・ジャクソンさんが亡くなりましたが・・・」

そして麻生は答えた。

麻生の言葉を素早くメモを取る者、ICレコーダーに録音する者、さまざまだ。

ただひとり、当の質問を投げかけた若手記者だけは無力感を感じていた。

「こんなやりとり、ぜってえ国民は求めてねえっつうの・・・」

一方、麻生を囲む記者団の輪から少し離れたところで、あるベテラン記者は残念そうな顔をする。

「べらべら喋ったわりには、大したこと言わなかったなあ・・・」

そう思いながら手帳を取り出すと、びっしり文字が書かれた取材メモの一文に線を引いて消した。

それは、麻生が万が一、失言したときのために彼が考えていた見出しだった。





『首相、記者団の質問に思わずお口がムーンウォーク』





・・・母さん、日本は今日も平和です。



(了)



===



こんな文章を書いておきながらあれだけど。
生まれてはじめて買ったCDが『BAD』だったことを思い出す。
合掌。





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