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『夢と魔法の王国』体験記 第1話

『夢と魔法の王国』体験記 第1話


今年のクリスマス。

僕は5時半に起床した。

家族でディズニーランドに行くことにしたのである。

“シー”には去年行ったが、“ランド”を訪れるのは久しぶりだ。

高校のときの修学旅行で『夢と魔法の王国』デビューした僕は、
その後、学生・フリーター時代に何度か行ったことがある程度。

しかも、それらは決まって平日である。

日曜日、しかもクリスマス当日に、まさか自分が家族を連れて
『王国』を訪問するなど、まったく予想もしなかったことだ。

それだけ時間が流れているという事実に、感慨を覚えると同時に、
少しだけ眩暈がした。

ちなみに、僕らは7時過ぎに横浜の自宅を出たのだが、高速に乗ると
30分やそこらで舞浜に着き、意外と『王国』が近いことを知った。

10年以上も首都圏に住んでいても、まだ修学旅行の頃の知識量と
ほとんど大差ない自分に対して、やっぱり少し眩暈がした。


とにかく、現実の僕は、すっかり一児の父として車を運転していた。


一般道に出ると、公共標識化された看板をあちこちで見かけるようになり、
『王国』の雰囲気を醸し出して、いやでも期待感を煽りはじめる。

途中、誘導スタッフと思しき“キャスト”が僕らの前に現われた。

彼らの掲げる案内ボードに誘導されるままにハンドルを切ると、
少し離れた駐車場に辿り着いた。

どうやら、すでに混雑しているらしい。
時刻は、まだ8時にもなってないのに。


想定の範囲内とはいえ、クリスマスの『王国』恐るべしである。


若干の乗り遅れ感を抱きつつ、急ぎ足でシャトルバスに乗り込むと、
10分ほどで入場門に着いた。

すでに門の前は大混雑していて、誰もが我先にと列をなしていた。


クリスマスだけに、来ている人たちはカップルやファミリーだらけ。

老若男女を問わず、いろいろな人種がごった煮になっていたのだが、
そんな中で、僕はなぜか“悪そうな人たち”が、やけに目に付いた。


たとえば、若めの人たちでいうと。

四六時中、コンビニの前の地べたにじかに座っている女の子や、
5メートルほど歩くたびに、唾を吐かずにはいられない男の子。

たとえば、もう少し年齢層が上の人たちでいうと。

細いタバコを咥えながら、後髪の長い息子の頭をシバく女性や、
サングラスの奥の眉毛を剃って、セカンドバックを抱えた男性。

そんな面持ちの人たちの姿が、やけに多いように見受けられた。


どうしてだろう。


人が集まる場所での、彼らが発するオーラが強いからだろうか。
それとも、実際にその類の人たちの割合が多いからなのか。


そんなことをぼんやり考えていて、僕はあることに気がついた。


彼らの普段着ファッションといえば、白のスウェットが印象的だが、
『王国』を訪問中のいまも、やはりスウェット上下だったのである。

それはまさに、










地元感覚










こぞって皆が皆、多少なりとも自らを着飾って集結するなか、
あくまでも、普段着スタイルを押し通していたのだった。



もちろん、彼らとて人の子である。
気分はすっかり高揚し、あるところでは過剰なまでの『王国』仕様だ。


たとえば、いつもは兄貴分以上にしか使わないはずなのに、
『プーさん』のことは、しっかり“さん”付け。

たとえば、てっきりパンチパーマに失敗したのかと思っていたけど、
よく見てみたら、ミッキーの耳あて。

たとえば、今日ばかりは背中の彫物もミッキー柄なのかもしれない。



それでも“ベースのファッションだけは譲れない”というプライドが、
いつも以上にスウェットの白を際立たせていたのではないか。

僕が、彼らがやけに目についた一番の理由は、たぶん、そこだろう。

そう思わずにはいられない存在感が、確かに、そこにあったのである。


そんなこだわりっぷりに敬服していると、ふいに、対照的なカップルの
甘ったるい会話が聞こえてきた。


「あー、寒いよー」

「ほんと、最近ずっと寒いよな」

「でも・・・雪、降らないかなあ」

「あれ?嫌いなんじゃなかったっけ」

「いつもは嫌だけど、今日なら降ってほしいな」

「なんで?」

「だって、一生の思い出になるじゃん」




クリスマスならではの、ユルいやりとりを耳にした僕は、
列に並んでいる“悪そうな人たち”のスウェット姿を眺めながら、
ある意味、今日はもうすっかりホワイトクリスマスだと思った。


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