Home > スポンサー広告 > 『夢と魔法の王国』体験記 第2話

スポンサーサイト

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


シンプルにしながら参加中。記事を読んでいただいた上にこのボタンを押してもらえたなら二重のヨロコビです。ありがとう。


Home > スポンサー広告 > 『夢と魔法の王国』体験記 第2話

Home > Essay > 『夢と魔法の王国』体験記 第2話

『夢と魔法の王国』体験記 第2話

『夢と魔法の王国』体験記 第2話

(前回のあらすじ)

今年のクリスマス。

家族とディズニーランドに出かけたが、8時すぎにして大混雑。


※詳しくは、コチラ


++++++++++



クリスマスかつ日曜日、ということで、『夢と魔法の王国』には
すでに門の前に長い列ができていた。

当たり前のように皆が皆、総じて楽しげな顔つきである。

クリスマス仕立てのファッション。
ディズニー仕様のコーディネート。

じゃれあい、見つめあうカップル。
幸せを絵に描いたような家族連れ。


そんななか、他の者がそうしているように、僕の奥さんもまた、
一生懸命、『王国』攻略シミュレーションをしていた。

まず、どこそこのファストパスをゲットして、そのあいだに
どこそこに行って、どこそこのなになにを見て、食べて・・・。

彼女にとっても、久しぶりの『王国』体験だった。

友人たちから最近の『王国』事情を事前に仕入れているらしく、
それなりに綿密な計画を立てているようだった。

彼女は「スプラッシュマウンテン」をファーストアトラクションに
指名し、ファストパス獲得に向けて最短距離を模索しはじめていた。


一方、息子はというと。

昨年“シー”に連れてきたときは、まだ幼すぎたためにそこが何処だか
全く理解できていないようだった。
“シー”がどちらかというとアダルト向け空間だったことも災いした。

だが、今回は“ランド”である。

今では彼も“ミッキーマウス”も“プーさん”も知っている。
さぞかし楽しんでくれるだろうと思って疑わなかった。

こちらの思惑どおり、彼は到着するやいなやテンションが高くなり、
ある方向を指差して目をキラキラさせていた。

いったい、なにに反応したのだろう。

親として、興味深く視線の先を追うと、そこにあったのは















ただの連絡バス










地味すぎ。

他にも着目すべきオブジェは、たくさんあったはずなのに。

確かに、息子は無類の乗り物好きではある。

電車、バス、働く車・・・、いつもミニカーを携えている。

クリスマスプレゼントのリクエストも、まさかの

京浜東北線

だった。

しかし、いくら乗り物大好きっ子とはいえ、『王国』に来てもなお、
車に敏感に反応することはないんじゃないか。

その一貫性には我が子ながら、恐れ入った。

息子は、バスのドアが開くたびに「ドアが開いたよ!」と喜んでいた。

あんな風にドアが開くのかぁ、とあまりにも興味津々だったので、
入国したらどのくらい喜んでくれるのだろう、と期待するよりも
もしかしたら今が感動のMAXなのでは、とむしろ不安になった。


そして最後に、僕はというと。

嫌でもテンションが上がりそうなシチュエーションだったのだが、
なぜだか、なかなかその場の空気に馴染めていなかった。

楽しもう、満喫しよう、という気持ちは、あった。

それでも、いっこうに気分が乗ってこないのだ。

余りの人の多さに辟易していたことは否めない。

周りが騒ぎ立てるほど、冷静になっていく自分。

へそ曲がりな性格も、さらにに追い討ちをかけた。

流れてくるエレクトリカルパレードのテーマBGMを耳にしても、
頭に浮かぶのは、『めちゃイケ』の“エスパー伊東”」だけだった。


今日は長い一日になりそうだ。


そんなことをぼんやり思いながら入場を待っていた。

と、僕らの隣の列に、年配の女性の姿を見かけた。

そばには、孫らしき子供たちがはしゃいでいる。

お婆ちゃんは、元気すぎる子供に早くも手を妬いているようだ。


朝早くから、お婆ちゃんも大変ですね。

くれぐれもご自愛ください。


そう思っていると、彼女はおもむろにバッグから小瓶を取り出した。

彼女が手にしたのは、















リポビタンD









ぎこちない手つきで、お婆ちゃんはリポDを一気に飲み干した。

僕は生まれて初めて、老婆がりポDを飲む光景を見た。

王貞治でも、渡辺裕之でも、ケイン・コスギでもなく。

70代過ぎと思しきお婆ちゃんが「ファイト一発!」である。


その姿は、明らかに、これから己の老体に降りかかるであろう、
ファンタスティックな一日への悲壮な決意表明に見えた。


つくづく、夢と魔法の王国である。

スポンサーサイト


シンプルにしながら参加中。記事を読んでいただいた上にこのボタンを押してもらえたなら二重のヨロコビです。ありがとう。


Home > Essay > 『夢と魔法の王国』体験記 第2話

Search
Feeds
Others
あわせて読みたいブログパーツ

Page Top

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。