Home > スポンサー広告 > 手帳は人生を表現する

スポンサーサイト

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


シンプルにしながら参加中。記事を読んでいただいた上にこのボタンを押してもらえたなら二重のヨロコビです。ありがとう。


Home > スポンサー広告 > 手帳は人生を表現する

Home > Essay > 手帳は人生を表現する

手帳は人生を表現する

手帳は人生を表現する

社会人といえばスケジュール管理、スケジュール管理といえば手帳、というわけで手帳をいつも持ち歩いているが、僕が本来の役割にも増して重要視しているのは、

「手帳はそこに書かれた情報によって持ち主の人生を表現する」

という一種のノスタルジアである。

長年愛用している手帳はコレで、第一弾(02年版)から毎年購入し続けており、使い終えた手帳も全部保管するようにしている。

読み返せばいつでも過ごしてきた時代を思い出せる、ということもあるが実は別のちょっとした企みもある。

子供が大きくなったときに手帳を見せて「お前が●歳の時、俺はこんなことをしていたんだよ」というふうに“父の人生の歩み”を伝えたい、そんなことを密かに考えているのだ。

手帳は、社会人として日々の生活に欠かせないだけでなく、人生の年輪を感じることもできるし、我が子とコミュニケーションを図る楽しみも持てる。

そんな粋なことができるのはアナログ手帳だけだなと思っているうち、押入れの古い手帳に、つい手が伸びた。

ひとたび読み始めると若い頃の初々しい仕事ぶりが蘇り、昔のアルバムを紐解くように時間を忘れて読み耽ってしまった。


ところが。

途中から、意味不明な記述が多いことに気がついた。

どうも僕は手帳に書き込む際にざっくりとしか書いてなかったようで、いま読んでも内容の核心を思い出せない言葉だらけなのだ。

たとえば、ある日の欄にこんな記述が残っていた。



『月火木金=ゴミ』



ゴミの収集日だ。

打合せ予定の隣に何気なく書かれたその文字は何も問題なさそうだが、実はこのうち一日は『燃えないゴミの日』なのである。

肝心の種別表示が書ききれておらず、普段からよく仕事で詰めが甘いと言われる所以が、こんなところにも露呈していたのを痛感する。

また別の日には、こう書いてあった。



『田中→加藤』



まさか『ジェフ→藤川→久保田』というように投手継投の様子を記したのではないだろうし、テレビドラマの人物相関図でもないはずだ。

たぶん取引先の担当者が替わったとか、そんな内容だったと思うのだが詳細は全く覚えておらず、田中さんも加藤さんも忘却の彼方である。


とにかく、僕の手帳には謎の言葉が並んでいて、意味不明な記述が次から次へと発掘された。



『大木に500円(20日まで)』


『髪のやつ買うこと』


『18時、だらいらま。遅刻NG』


『人生は延長戦』




本当にしょうもないことばかり書いてあった。

書いた当時には必要な情報だったのかもしれないが、そもそもこれらが必要な情報だったという事実が、また情けなくなってくる。

たかだか500円の貸し借りまで記入する、金銭感覚。

単語が思い浮かばず「やつ」と書き殴る、いい加減さ。

たしかにダライ・ラマ氏を相手に遅刻しちゃいけないと思うが、まさか本物に会うはずもなく、むしろ誰だか解らない今となっては平仮名表記が不気味さを漂わせる。

最後の『人生は延長戦』にいたっては“ウチダのオリジナル格言”で、何かの拍子に思いついて意気揚々と書いたのだろうが、当然ながらこれも何のことか解らず、現在得られるのは最大級の恥辱だけだ。


というわけで、冒頭に述べたことは全力で撤回させていただきたい。


「手帳はそこに書かれた情報によって持ち主の人生を表現する」


「しかし、それを誰かに見せるべきではない」



少なくとも、僕に限ってはとても見せられる代物ではないと悟った。

考えを改める決定打となったのは、次の記述を見つけたからである。

ある日の欄の走り書きを見て、僕は絶望的な気分に陥ってしまった。




















『丸刈戦隊ゴリンジャー』

『色欲戦隊ゴウコンジャー』

『下着戦隊ブラジャー』





















これはもう、ちょっと、どうにも、弁解のしようがない。

人として、絶対に入ってはいけない領域に突入した感じ。

僕は、何を考え、何を思い、何のために書き残したのか。


非常に残念だし、誠に遺憾である。

だが、手帳は雄弁に物語っていた。



息子よ、すまん。

君の父親は、頭の中がかなりマズいことになっているようだ。



(了)


スポンサーサイト


シンプルにしながら参加中。記事を読んでいただいた上にこのボタンを押してもらえたなら二重のヨロコビです。ありがとう。


Home > Essay > 手帳は人生を表現する

Search
Feeds
Others
あわせて読みたいブログパーツ

Page Top

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。