Home > スポンサー広告 > 話題のCM

スポンサーサイト

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


シンプルにしながら参加中。記事を読んでいただいた上にこのボタンを押してもらえたなら二重のヨロコビです。ありがとう。


Home > スポンサー広告 > 話題のCM

Home > Essay > 話題のCM

話題のCM

話題のCM

酒造会社『黄桜』のCMが話題になっている。※You Tubeの映像

「空白の一日(江川事件)」の当事者である二人が28年ぶりに初めて対面するという、古くからのプロ野球ファンにとっては衝撃的な内容。

しかし、野球の盛んな地域で生まれ育ち、野球を熟知しているつもりの僕でも、当時5歳ではさすがにリアルタイムの記憶はなく「プロ野球史に残る事件」というぼやけた情報でしか覚えていない。

ということは、僕よりも若い人たちや野球に興味のない人にとって、このCMは次のように映っている恐れがある。





「おっさん二人が、なんかモジモジしながら酒を呑んでる」





それはそれで、結果的に“誰が見ても衝撃的な絵面”ではあるが、「40代以上の野球好き限定」ではさすがにターゲットをセグメントしすぎではないか。それでいいのか。甚だ疑問だ。

と思っていたら、これは黄桜の社長と広告代理店のクリエイティブディレクターが酒席で盛り上がって決まった企画らしく、なんだやっぱり“トップ同士がノリと勢いで作ったCM”なのだった。

とはいえ、実際にCMを見ると、28年という歳月の独特な空気感が画面に滲み出ていたし、“酒”が上手い具合に媒介となって宣伝表現としても成り立っている。そしてなにより話題性によるパブリシティ効果が高いので、企画CMとしては大成功であることは間違いない。


とまあ、そんな稚拙な分析など本当はどうでもよくて、僕がつくづく思うのは「『黄桜』のCMで良かった」ということである。

たとえば、これが『ウィスパー』のCMだったらと思うと、ぞっとする。




画面の両端で向き合う江川と小林。
緊張気味の二人の手には『ウィスパー さらふわスリム』。
手のひらの汗はウィスパーが吸収するが心許ない。
なにしろ、例の事件以来、28年ぶりの対面である。
はたして、この二人はどのような言葉を交わすのか。
江川はウィスパーを手のひらでポンポンと遊ばせる。
小林も同様に慣れた手つきでポンポンやっている。

「・・・どうもご無沙汰しています」
「・・・何年ぶりかな?何年ぶり?」

握手する二人。

「これって、粉が入ってないんすね」
「最近のロージンバッグは粉無しなのかな?」

「もしかして、これナプキンじゃないすかね?」
「あ、ここ『超朝までガード』って書いてある」





せっかくの対面が台無しである。

だいたい二人ともピッチャーだったからってロージンバッグとナプキンを間違えるわけないじゃないか。バカにするのもいい加減にしろ。俺。

それでも『ウィスパー』の商品訴求はいちおうしているので、もしかしたらCMとして成立するかもしれないが、二人を結びつけるものが商品ですらなくなると大変なことになってしまう。




画面の両端で向き合う江川と小林。

「・・・どうもご無沙汰しています」
「・・・何年ぶりかな?何年ぶり?」

握手する二人。

「ところで、女子高生を『JK』って言うの知ってます?」
「そんなの、エロサイトの世界じゃ常識だよ」

「そうなんですか?僕、人妻専門なんで」
「ついでに業界じゃ『女子生』を『女子生』って書くのも覚えとくといいよ」





なんだこれ。ただのエロオヤジの立ち話だ。

だいたい、28年ぶりに対面してどうしていきなり女子高生の隠語の話題なんだ。なにか見えない力に突き動かされているとしか思えない会話である。

どうにもおかしなことになってきたが、それでも目をつぶり百歩譲って「28年の歳月は、これくらい突飛なネタじゃないと埋められないほどの溝だった」としよう。

だが、さすがに次のようなやりとりになると、これはもはやCMとして致命的だ。




画面の両端で向き合う江川と小林。

「・・・どうもご無沙汰しています」
「・・・何年ぶりかな?何年ぶり?」

握手する二人。

「28年ぶりでアレすけど、小林さん、『寿限無』言えます?」
「え?」

「『寿限無』ですよ。ほら、落語の有名な」
「あー、言えないなあ。江川君は言えるの?」

「当然ですよ。いいですか、よく聞いてくださいよ。じゅげむじゅげむごこうのすりきれかいじゃりすいぎょのすいぎょうまつうんらいまつふうらいまつくうねるところにすむところやぶらこうじのやぶこうじぱいぽぱ」

※30秒CM、終了。





CMは決まった尺に収めるのが鉄則である。

まあ、『寿限無』も『ゅ限無、寿限無 五劫の擦り切れ 海砂利水魚の 水行末 雲来末 風来末 食う寝る処に住む処 やぶら小路の藪柑子 パイポパイポ パイポのシューリンガン シューリンガンのグーリンダイ グーリンダイのポンポコピーのポンポコナーの 長久命の長す』ってことで無理やり『JK』と略せば、なんとか30秒の尺に収まるが、それではあまりにも強引すぎるし、なによりオチとしてあざといと言うほかない。



(了)


スポンサーサイト


シンプルにしながら参加中。記事を読んでいただいた上にこのボタンを押してもらえたなら二重のヨロコビです。ありがとう。


Home > Essay > 話題のCM

Search
Feeds
Others
あわせて読みたいブログパーツ

Page Top

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。