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上下運動を繰り返す

上下運動を繰り返す

世の中には不思議な空間が存在する。

そのひとつが『エレベーター』だ。

ビルやマンションに備え付けられた、
ひたすら上下運動を繰り返す箱。

人を思いのままの階へと送り出すそれは、
もはや日常のイリュージョンと云えなくもない。


エレベーターは不思議な雰囲気を創り出す。

なにしろ、知らない者同士が自らの意思で
超密室空間に閉じ込められていくのである。

ドアが開くと同時に、スマートに入箱する者もいれば、
リーダーシップを発揮して、操作を名乗り出る者もいる。

ときには『シャイニング』のJ・ニコルソンの如く、
箱の平穏を脅かすほど強引な侵入者もいる。

また、残念な音とともに、乗る資格すら失ってしまう者も。

彼らを見るたびに、僕は『アメリカ横断ウルトラクイズ』の
機内ペーパークイズで落選してハワイの地すら踏めずに
とんぼ帰りする敗者を思い出す。



とにもかくにも、不思議な箱だ。



しかも、いざ中に入ると、その感はいっそう際立つ。

急に息が詰まった気になる、あの緊迫感。

それはまるで、その場に佇むひとりひとりが、
息を潜めて獲物を狙うヒットマンのようだ。


さらに、思わず話声をひそめてしまう、あの緊張感。

どんな話も急にフェードアウトしてモゴモゴッとなり、
そこには何とも云えない気恥ずかしさだけが残る。



そして。



一斉にドア上部の各階ランプを注視する、あの姿勢。

誰もが直立不動のまま、ゆっくり動く灯りを見つめ、
さまざまな想いを胸に抱く。

そっと胸に手を当てれば、それはまるで、
『試合前、国歌斉唱時の日本代表』である。


いつも僕は、待ってるエレベーターのドアが開く瞬間、
そんな崇高な光景がそこにあるのではないだろうかと、
密かに期待し続けている。
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