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U-DY URL 2008-06-08 (日) 20:24

当たり前のことを声を大にして言えない。そうやって人は大人になっていくのですね。深いです。

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王様の耳はロバの耳

王様の耳はロバの耳

息子には、まだ“遠慮”や“配慮”といった思考は備わっていない。
ましてや“社会における暗黙のルール”なんてまるでわかっていない。
まだ5歳だし、ある程度は仕方のないことだ。

だが、しかし。
便意を催して駆け込んだトイレが満室で、やっと空いた個室に入った瞬間、

「うわっ、くっせーーー!」

とトイレ中に響き渡る声で叫ぶのはどうかと思う。
まさに無邪気である。邪気がない。

保護者として同伴している僕は、どうにもばつが悪い。
すぐそこで手を洗っている前任者の背中に黙して詫びるほかない。
貴方の頬に光るのは手洗いの水しぶきですか?それとも涙?

“状況を汲む”ことを知らぬ息子に、なんとかわからせようと試みる。
「お前が言われたらどう思う?」と自分に置き換えさせたりしてみる。
が、しかし。

やっぱ臭いわ、じっさい。

強烈な残り香が漂うのは事実で、ともすれば地味なテロ活動かと思う。
たしかに大人の分別がないと生理的に反応してしまうことは否めない。

ときとして、僕もついつい直情的になってしまいそうになる。
大の大人でも声を大にして言いたくなることがあるのだ。大の現場で。
誰に言うわけでもないが、言いたくて言いたくてたまらなくなくなる。
息子のように、思ったことを思ったとおり、そのまま口に出してみたい。

限界まで我慢するのは、便意だけでじゅうぶんじゃないか。
どうせなら、身も心もすっきりしたいじゃないか。
地面に穴を掘って「王様の耳はロバの耳」と叫んだあの床屋のように。
僕もどこかに穴でも掘って、思いっきり大声で叫びたい。

と思ったら、目の前におあつらえ向きの穴があった。

けれども僕はその穴に向かって「くっせーーー!」と叫ぶことはしない。
なぜなら、便器に臭いと叫んだところでバカにしか見えないからだ。



(了)


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U-DY URL 2008-06-08 (日) 20:24

当たり前のことを声を大にして言えない。そうやって人は大人になっていくのですね。深いです。

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